2組目の女性陣
1組目の美容師2人とは、話もそこそこ盛り上がり、ワイとしては今日はこの子達と飲むのもまあ悪くないかなと思った矢先に麻生がトイレへと席を立った。
このタイミングでのトイレは店員にチェンジを申し出にいくものとワイと小島は瞬時に判断した。
まあたしかに20歳という少し若すぎる年齢が引っかかる部分もあったため、納得感はあった。しばらくしたあと、店員がやって来て、お席交代の時間です、と告げた。
ありがとうございましたーと声を掛け合わし、ワイらは席を立った。麻生が満足げに
「おれが店員に言っといたから」と告げた。
別にカッコよくねーぞ??
次の2組目が待つ席へとワイらは向かった。2組目は清楚系の大人しそうな黒髪ロングの女性と茶髪でショートヘアーの女性だった。
「こんばんわぁ」
ショートカットの女性がワイらに声をかけて一瞬で関西出身の方だとわかった。席につき、乾杯を済ますと関西女子はマシンガンのように話し出した。
「私ら今来たばっかなんです。システムとかあんまよく分かってなくてー、どっから来たんですか?あ、東京なんや!私は京都出身でこの子は広島なんです。私らは同じ会社の先輩後輩でこの店で2件目なんですー。あ、この子はちょっと人見知りやから、私らでいっぱい笑かさなあかんで。私もまだこの子とそんなに飲んだことないから私も頑張らなあかんねん」
ごめんだけど、うるさいぞ???
関西女子の勢いに少し戸惑いながらも、逆にツッコミどころも多く、話は次第に盛り上がっていった。もう1人の女の子は大人しかったが、段々と笑いがこぼれているのが見て分かった。
このまま楽しく飲み続けるのも悪くはなかったが、ワイは少し微妙だな…と感じていた。その気配を察してか、再び麻生がトイレへと席を立った。小島も麻生を確認したあと、ワイのほうを見て軽くうなずいた。そして小島は大人しい女の子とおしゃべりを始めると、関西女子はワイに向かって「3人の中やとあの子がリーダーっぽい」と小島を指さした。
当然だったがワイらの中にリーダーとかそんなものはなかったが、そう見える?と聞くと
「うん、なんか引っ張っていきそうなオーラあるし、リーダー感すごい」
なんか、気に食わねーな???
麻生が席に戻ってきてから20分ほど経過したが、店員さんはまだ来なかった。
あれ、お前チェンジって言ってないの?と心の中で呟きながら麻生を見たが、麻生も不思議がっているようだった。その間も関西女子はずーーっとしゃべり続けていた。マシンガントークを止めたく、ワイは関西女子に質問した。
「そいえば、それ何飲んでんの?」
「これ、ウーロン茶です。うちお酒飲めないんです」
シラフ?!シラフであんな喋ってたの?!
最後にちょっとした驚きがあったところで、ようやく店員さんが相席交代を告げに来た。ワイらが席に立つと、関西女子が最後に笑顔で告げた。
「可愛い女の子見つけられるよう頑張ってくださいね」
思ったこと何でも言わないほうがいいよ??
そうしてワイらはこの日最後の3組目の席へと向かった。
この3組目とはすごいことに…
続きはまた次回
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