名古屋女性とのカラオケ
一緒に店を出てくれると決まった瞬間、ワイらはすぐにお会計へと向かった。男3人で会計を待ってると、女性2人の姿がどこにもない。
「やばい、誰かあの女性2人と一緒にいた方がいいかもしれない」
ワイは3人に呼びかけると、麻生が店を飛び出して女性2名を探しに行った。
お会計は1人1万程度で、こんなもんで済んだのかと少し心がホッとした。ワイと小島でお会計を済まし、急いで店の外に出る。
店の外では麻生が先ほどの女性2名と談笑していた。
初めて貢献したぞこいつ!!
女性陣と合流してみんなでカラオケを探す。ここでグダるのは1番NGだったため、ワイら3人は瞬時にカラオケの場所を把握し、そこへ向かう。
「俺らは今日終電とか気にしなくていいから、ほんと気が楽だわ」
小島がそう言うと、きつね顔の女性が反応した。
「そういえば、ホテルどこに泊まってるの?」
「ここからほんと5分くらいのとこに泊まってるよ」
小島がそう答えると、きつね顔の女性から耳を疑うような発言が飛び出した。
「えー、そしたら帰るのめんどくさいし、泊めて欲しいなー、アレだったら床とかで寝るし」
ん‥?
ワイらは3人ともしっかり聞き取れていたが、あえて強く反応はしなかった。ここにガッツリ食いつき過ぎるのは引かれてしまうと判断していた。
そんな会話もありながら名古屋の夜の街を歩いてると、キャッチのお兄さんが声をかけてきた。
「カラオケとかどうすっかー?」
適当にいなしてもよかったが、ちょうどカラオケ行くとこです、と女性陣が答えた。
「おおー!そしたらすぐそこにカラオケあるので案内しますよ!席も空いてると思うので!」
ワイら3人は顔を合わせたが、まあいいかと思い、そのお兄さんについて行くことにした。
「つい、楽しそうなんで思わず声かけちゃいました!カラオケでお酒も飲まれます?おー!いいですね!しっかり飲み放題もついてるんで」
ワイらの楽しそうな雰囲気にキャッチのお兄さんもテンションが上がっているようだった。ワイらで下らないノリをやっていると、よく分かっていないだろうが爆笑していた。
そうこうしているうちに、カラオケへと到着した。思ったより混んでいなく、すぐに受け付けすることができた。
「代表者の方がこちらにお名前と住所と電話番号を記入してください」と案内される。自然と1番先頭にいたワイが記入する流れとなった。
少しほろ酔いながらも記入していると、他のメンバーで話が盛り上がってるようだった。
キャッチのお兄さんはこの時間まで誰も捕まらなかったためか、特にはしゃいでいた。
「なんすかこのメンバー!めっちゃ楽しそうっすね!俺も入りたかったなー!あ!東京から来てるんすね!じゃあ今日はもう精一杯楽しまないとっすね!女性の方々もお酒なんかすごい飲めそうだし、もう最高じゃないっすか(笑)
うるせーな!!!アンタさっきからうるせーぞ!!!
うるさいよ、と軽くキャッチのお兄さんにツッコみを入れると、
「いいじゃないすかー!せっかく東京から来てるんだし!」
アンタは名古屋の繁華街から現れただけやろ
受け付けを済ませると4階の部屋へと向かう。5人にしては広い部屋だった。程なくしてお酒が届き、とりあえずの乾杯をする。
初対面の人とカラオケに行く時によくある、最初誰が歌うみたいな時間が一瞬流れたが、すぐにきつね顔の女性が機械を取ってなにやら曲を探し出した。
「うちら仕事でも歌ったりすることあるからカラオケ好きなんだよね」
そう言うと、1曲目が流れ出す。
チューリップ 心の旅
選曲神か!!何歳やねん!!
きつね顔の女性はかなり歌がうまく、聞いていてとても心地よかった。
いい感じやん、と楽しくなっていると曲が間奏に入った途端、隣にいたワイにグラスを持たして、思い切り手を叩いた。
「カンソーイッキ!!カンソーイッキ!!」
歌上手いんだから普通に歌っていいよ?
間奏のたびにお酒を飲むという初めて味わったコールだった。だが、おかげでみんなエンジンがかかり、そこからはそれぞれ曲を入れて楽しく歌った。
ワイら男3人は完全に酔っぱらいの状態だったが、女性陣2人はまだまだ飲めそうな雰囲気だった。
「じゃあそろそろわたし帰るわ」とスッピン女性がみんなに告げた。
ああ、もうそんな時間か、とみんな少し冷静さを取り戻した。今日のお礼を言いながらお見送りをした。
うちもちょっとトイレ、ときつね顔の子も席を外した。
男3人での最後の作戦会議が始まる。
続きはまた次回
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